2016年09月29日
機能性脱力感
臨床に役立つ、とても良い本です。
以前から、はっきりとした原因がないのに、体が動かないと訴える患者さんがいます。
現在も2名の方を診ています。
精神科でいう、転換性障害と診断していましたが、
機能性脱力感という、病名があるとは知りませんでした。
ご本人が虚偽性障害といわれる、ウソの症状ではなく、
本当に、動かないのです。
余計な筋肉が勝手に縮んで、正常な動きを邪魔する、ジストニアでもありません。
無意識のレベルでの体と心理(もしかしたら心)のつながりの障害なのです。
この本では、
ハードウェア(脳などの神経系)の故障ではなく、ソフトウェアの障害と説明するとよい、と述べています。
不謹慎かもしれませんが、
不思議な体の症状に立ち向かうことは、ワクワクします。
本人の体は、心理を含めた心で動かされているのだなと実感します。