2019年03月28日
生きること
[実存]
フランクルの著書の中で、思想をまとめたような本です。
何回か読み返した本です。
師匠のクリニックに出向いている途中の新幹線の中の友として、
また、読んでみました。
人生を意味のあるものにするには…
なにをして暮らしているか、
どんな職業についているかは、
結局どうでもよいこと。
重要なことは、
自分の持ち場、自分の活動範囲において
どれだけ最善をつくしているか、
生活がどれだけ全うされているか、
これだけ。
大きなことをすることが大切ではない。
自分の範囲ではない、大きなことを思い描き、
責任を全うできず、
意味に乏しい人生をおくるより、
自分自身の与えられた人生の活動の範囲の中で、
その責任を全うし、
自分の活動を通じて、もっと有意義で、
もっと、意味に満ちた人生をおくることに価値がある。
職業上の労働は、
自分の人生の活動によって意味のあるものにできる
唯一の場ではない。
失業者も、有り余る余暇の中で、
自分の人生を意味のあるものにする機会を持っている。
幸せは、
決して目標ではなく、
目標であってはならないし、
目標にもならない。
思いがけず手に入る
一時の結果に過ぎない。
幸せを得ようとすれば、いつも失敗する。
生きるということは、
ある意味で、義務であり、
たった1つの責務。
…
「喜びを山ほどに」当院の理念です。
でも、喜びを求めても得られません。
自分自身の責務を果たしている、時々に、
自ずと湧くもののようです。
どのような苦悩にあっても、
1つの「道徳」でも、
貫いて行きたいものです。
インドの詩人タゴールの詩が引用されていました。
私は眠り夢を見る、
生きることが喜びだったらと。
私は目覚め気づく、
生きることは義務だと。
私は働くーすると、ごらん、
義務は喜びだった。